2013年09月26日
西洋では不吉とされる「月」をどうして日本人は愛でるのか?

この前(9/20)の月はとてもきれいでした。
生徒たちと5分ほど休憩を取り、中秋の名月を鑑賞しました。
では、なぜこのように日本は月を愛でるのでしょうか。
西洋では、月は人々の体調のリズムを崩し、心理状態を混乱させる”不吉”の象徴とされてきました。
ところが私たちがした月見のように、十五夜の風習や月からやってきたかぐや姫を描いた『竹取物語』からも、
日本人の月に対する愛着ぶりはよくわかります。
このように日本人が月を愛でる習慣は、縄文時代からあったとされます。
当時の人々は自然に宿る精霊を信仰していました。
いわゆるアニミズム信仰です。
特に潮の干満が月の満ち欠けに関係がある等は、縄文人にとって神秘的な存在でした。
おまけに現代のような照明器具のない時代には、月の明かりは人々にとって特別な存在だったのです。
こうしたことから、月は自然神として縄文時代の人々から聖視さえていました。
これが現在にまで受け継がれ、日本人は月を愛でているのです。
『しぐさから読みとく日本人の不思議』 KAWADE夢文庫 参照
柿本清美
Posted by ケンゾー先生 at 16:45
│柿本先生