2015年01月25日
センター試験の感想(数学編)
高校部講師の中村です。
今回から何回かに分けて、センター試験を実際に時間通り解いてみた感想と点数を書きます。
数学Ⅰ・A(得点89・高校生平均61)
私の点は計算ミスもあったためひどいもんですが、問題自体は平易でした。第1問の2次関数はやさしかったため、ミスしなければ満点はたやすいと思います。場合わけの考え方は毎年出ますので、しっかり理解するようにしておきましょう。
第2問は集合と論理の基本問題と三角比でしたが、最後の問題以外は過去問でよくでているところで易しかったと思います。素数の条件は書き出してみれば29もみつけられたはずです。
第3問の新しい範囲のデータの整理は、相関係数の式をしっかり押さえておけばそれほど難しい問題ではありませんでした。論理的な思考力がないと、矛盾する箱ひげ図を見つけられなかった学生もいたと思われます。私は第3四分位を逆に見たりとこの設問でかなり点数を落としました。
第4問の確率は、しっかり考えれば条件付きもなかったため満点が取りやすい問題でしたが慣れてないと苦戦したかもしれません。
第5問の整数は、予想通りの約数に関する問題であり取り組みやすかったと思います。
第6問の図形は、3つの選択問題の中で一番平易でした。食わず嫌いせず、取り組む価値はあると思います。
数学Ⅱ・B(得点93・高校生平均40)
数Ⅰ・Aを舐めてかかって痛い目にあったため、こちらは真剣に取り組んだら計算ミスをせずにまずまずの点数が取れました。問題の分量は多く、私の解くスピードで間に合いませんでした(とばして戻ってきた第3問の途中で時間切れ)。過去問だけをやっていたのでは取れないような新しい傾向の問題が多く見られ、本当の数学力がないと高得点は厳しいかと思います。
第1問の三角関数は、誘導にしっかり乗ればいつものパターンなのですがパニックになった学生が多かったようです。指数の連立方程式も、指数法則にのっとって解くだけで、実は簡単です。
第2問の微積分は、めったに出ない微分係数の定義が出たため、やってなかった学生は苦戦したかと思います。その後は過去問にもあるレベルの問題でした。私はここまでで35分かかりました。
第3問の数列は、誘導がなければ難関大の数列の問題のレベルです。苦戦した学生が多かったと思います。誘導をたよりに考える力がないと得点は厳しかったでしょう。
第4問のベクトルは、今年の中では最もオーソドックスな出題でした。ただし、ここまでたどり着くのに時間が足りない学生が多かったと思います。計算量も多く、短時間で手際よく解く力が必要です。
2科目を通しての感想
数学Ⅰ・Aについては概ね予想通りです。
今後も例外はあるにせよ、このレベルの出題が基本になると思います。計算ミスに気をつけて、基本問題をしっかり演習していけば80点は取れます。選択問題に関しては、決め打ちせず、3分野ともしっかりやって簡単な問題を見て選べるようにしておきましょう。数学Ⅱ・Bについては、来年は若干易しくなるかもしれませんが分量が多い傾向は続いていくと思います。
数学が苦手な学生は、学習時間をきっちり確保して基本から応用(チャートの星4つ程度まで)まで幅広い問題をこなして柔軟な思考力を身につけてください。また、二次試験の対策を早くからこなしておけば、このレベルの問題が出ても対処できます。
理系学生なら、70点は確保しておきたいところです。以上。
今回から何回かに分けて、センター試験を実際に時間通り解いてみた感想と点数を書きます。
数学Ⅰ・A(得点89・高校生平均61)
私の点は計算ミスもあったためひどいもんですが、問題自体は平易でした。第1問の2次関数はやさしかったため、ミスしなければ満点はたやすいと思います。場合わけの考え方は毎年出ますので、しっかり理解するようにしておきましょう。
第2問は集合と論理の基本問題と三角比でしたが、最後の問題以外は過去問でよくでているところで易しかったと思います。素数の条件は書き出してみれば29もみつけられたはずです。
第3問の新しい範囲のデータの整理は、相関係数の式をしっかり押さえておけばそれほど難しい問題ではありませんでした。論理的な思考力がないと、矛盾する箱ひげ図を見つけられなかった学生もいたと思われます。私は第3四分位を逆に見たりとこの設問でかなり点数を落としました。
第4問の確率は、しっかり考えれば条件付きもなかったため満点が取りやすい問題でしたが慣れてないと苦戦したかもしれません。
第5問の整数は、予想通りの約数に関する問題であり取り組みやすかったと思います。
第6問の図形は、3つの選択問題の中で一番平易でした。食わず嫌いせず、取り組む価値はあると思います。
数学Ⅱ・B(得点93・高校生平均40)
数Ⅰ・Aを舐めてかかって痛い目にあったため、こちらは真剣に取り組んだら計算ミスをせずにまずまずの点数が取れました。問題の分量は多く、私の解くスピードで間に合いませんでした(とばして戻ってきた第3問の途中で時間切れ)。過去問だけをやっていたのでは取れないような新しい傾向の問題が多く見られ、本当の数学力がないと高得点は厳しいかと思います。
第1問の三角関数は、誘導にしっかり乗ればいつものパターンなのですがパニックになった学生が多かったようです。指数の連立方程式も、指数法則にのっとって解くだけで、実は簡単です。
第2問の微積分は、めったに出ない微分係数の定義が出たため、やってなかった学生は苦戦したかと思います。その後は過去問にもあるレベルの問題でした。私はここまでで35分かかりました。
第3問の数列は、誘導がなければ難関大の数列の問題のレベルです。苦戦した学生が多かったと思います。誘導をたよりに考える力がないと得点は厳しかったでしょう。
第4問のベクトルは、今年の中では最もオーソドックスな出題でした。ただし、ここまでたどり着くのに時間が足りない学生が多かったと思います。計算量も多く、短時間で手際よく解く力が必要です。
2科目を通しての感想
数学Ⅰ・Aについては概ね予想通りです。
今後も例外はあるにせよ、このレベルの出題が基本になると思います。計算ミスに気をつけて、基本問題をしっかり演習していけば80点は取れます。選択問題に関しては、決め打ちせず、3分野ともしっかりやって簡単な問題を見て選べるようにしておきましょう。数学Ⅱ・Bについては、来年は若干易しくなるかもしれませんが分量が多い傾向は続いていくと思います。
数学が苦手な学生は、学習時間をきっちり確保して基本から応用(チャートの星4つ程度まで)まで幅広い問題をこなして柔軟な思考力を身につけてください。また、二次試験の対策を早くからこなしておけば、このレベルの問題が出ても対処できます。
理系学生なら、70点は確保しておきたいところです。以上。